死者の日にはロウソクの揺らめき
先週、11月2日はポーランドの”死者の日”。
日本でいうお盆にあたる行事が、ここポーランドでも毎年行われています。前日の11月1日が万聖節という祝祭日で、ポーランドの人々はこの1日から2日にかけて先祖の墓を訪れ、お供えに花やキャンドルを手向けるようです。
今回私はクラクフ中央駅より程近い場所にある、ラコヴィツキ墓地に行ってみました。
ピクサー映画COCO(リメンバーミー)を観たことのある方ならきっと、それをさながら思い起こすような情景で、夜の墓地が醸し出す不気味さよりも、その幻想的な雰囲気に圧倒されてしまいます。
なにせこのラコヴィツキ墓地、かなりの敷地面積で、目線の先にどこまでもキャンドルの灯りが続いていくんです。カメラだと伝わらないのがかなり惜しい。
キャンドルたちは様々なデザインの瓶の中に入れられています。
見渡す限りほとんど全てのお墓にキャンドルが供えられていて、この行事がいかに国民に深く根付いているものか、感じられるような気もします。「人間の本当の意味での死は、人々から忘れ去られたときに訪れる」というものが映画COCOの最大のテーマでしたが、ここではこのキャンドルが毎年灯される限り、死者は”生きて”いられるのかなとふと思ったり。
ちなみに、人気(?)のお墓にはこんなにたくさんのキャンドルが。圧巻です。
日本のお盆もそれはそれで素晴らしい文化なのですが、真夏の日差しにジリジリと照りつけられながらお墓を掃除して静かにお線香をあげる、それとはまた対照的なムードが素敵で、ポーランドをまた少し好きになれた気がします。
まもなく冬がやってきますね。