ポルスカぐらし

ポーランドを好きになるための記録

死者の日にはロウソクの揺らめき

 

先週、11月2日はポーランドの”死者の日”。

日本でいうお盆にあたる行事が、ここポーランドでも毎年行われています。前日の11月1日が万聖節という祝祭日で、ポーランドの人々はこの1日から2日にかけて先祖の墓を訪れ、お供えに花やキャンドルを手向けるようです。

 

今回私はクラクフ中央駅より程近い場所にある、ラコヴィツキ墓地に行ってみました。

 

www.zck-krakow.pl

 

f:id:ekakinoyometan:20191111000127j:plain

 

ピクサー映画COCO(リメンバーミー)を観たことのある方ならきっと、それをさながら思い起こすような情景で、夜の墓地が醸し出す不気味さよりも、その幻想的な雰囲気に圧倒されてしまいます。

なにせこのラコヴィツキ墓地、かなりの敷地面積で、目線の先にどこまでもキャンドルの灯りが続いていくんです。カメラだと伝わらないのがかなり惜しい。

 

f:id:ekakinoyometan:20191111003802j:plain

 

キャンドルたちは様々なデザインの瓶の中に入れられています。

 

見渡す限りほとんど全てのお墓にキャンドルが供えられていて、この行事がいかに国民に深く根付いているものか、感じられるような気もします。「人間の本当の意味での死は、人々から忘れ去られたときに訪れる」というものが映画COCOの最大のテーマでしたが、ここではこのキャンドルが毎年灯される限り、死者は”生きて”いられるのかなとふと思ったり。

 

ちなみに、人気(?)のお墓にはこんなにたくさんのキャンドルが。圧巻です。

 

f:id:ekakinoyometan:20191111002053j:plain

f:id:ekakinoyometan:20191111003432j:plain

 

 

日本のお盆もそれはそれで素晴らしい文化なのですが、真夏の日差しにジリジリと照りつけられながらお墓を掃除して静かにお線香をあげる、それとはまた対照的なムードが素敵で、ポーランドをまた少し好きになれた気がします。

 

まもなく冬がやってきますね。

 

 

冬学期スタート

 

お久しぶりです。

 

随分前の記事に書いたのでみなさんお忘れかもしれませんが、兼ねてより入学を目論んでいた大学に無事入ることができました・・・!

 

クラクフ経済大学の交換留学生向けのコースで、一定の語学力の水準を満たしていれば私のような学生でない在住者でも入学することができます!

決して多くはないですが、日本を含むアジアからも留学生が来ていて、こちらで初めて日本人のお友達を作ることもできました。ですがやはり大半はEU圏内からの留学生です。

 

bpz.uek.krakow.pl

 

 

管轄のオフィスに何度連絡してもメールが返ってこず、ほとんど諦めかけていましたが、しつこいリマインドの末ようやくここまでこぎつけました。

ですが、その後もオリエンテーションの案内が来なかったり、履修登録のシステムが死ぬほど使いにくかったり、講義の定員が需要に対して少なすぎたり、これがポーランドクオリティなのかとため息が出ることもしばしば。毎度骨が折れます。この1週間、履修登録に一体何時間費やしたか分かりません。

 

 

留学生同士の親睦を図るオリエンテーションウィークがちょうど終わり、これから10月の中旬までに履修を選択することになります。

 

何度か講義に出席した感覚としては、グループワークなど主体性が求められる活動が多いのかなということ。教授はほとんどが英語のネイティブではないので、リスニングの難易度は比較的低いのかなということ。あとはやはりほとんどが白人の生徒なので、あの環境に溶け込むのはなかなか勇気がいります。

 

 

授業が本格的にスタートしたらまたこちらで近況を報告したいと思います。

 

 

クラクフで自転車に乗るなら

 

ヨーロッパって、メトロなどの交通網が発達しているようなイメージがありませんか?

かつてドイツ・フランスを学生時代に旅行したときは、ほとんどの移動を地下鉄で済ませた記憶があります(当時は鉄道の乗り方を調べもせず、改札がないんやねーなんて言いながら思いっきりキセル乗車していました・・・今思えば、バレなくて本当ーーによかった。良い子は真似しないでね)。

 

ところがどっこい、自慢じゃありませんがクラクフの公共交通機関は、日本人の私にとって不便の極みです。ポーランドの生活で何が一番嫌いかと聞かれれば、交通機関と答えるかもしれません。

主な移動手段はバス・トラムになります。バスは毎度5分や10分平気で遅れるし、車内の券売機はコインしか使用できない場合もあります。運転も決して丁寧ではなく、お世辞にも乗り心地が良いとは言えません。トラムは遅延することはほとんどないものの、バスを使用するのとほぼ変わらない感覚。路線の数も充実していません。加えて私は車酔いが酷い体質なので、できるだけ乗車を避けています。

 

そんな交通機関の代替案なのでしょうか、最近市内でよく見かけるのがレンタルの電動キックボードと自転車です。

自転車を買うか買わまいかずっと迷っていたのですが、いつまた引っ越すか分からんし・・・と踏みとどまっていたところ、Waveloのレンタサイクルが思いのほか格安で使い勝手も良さそうだったので、登録してみることにしました。

 

 

このレンタル自転車は、市内複数箇所にある無人のステーションから自転車を拾い、利用が終われば、どこでも任意のステーションに返却するというシステム。事前にアプリかホームページ上で利用登録さえすれば、誰でもすぐに使えます。

 

私は月額20ズロチ(約600円)で1日1時間乗り放題のコースに登録しました。

1分あたり0.20ズロチで走った分だけ支払うプランもあるようですが、こちらはアクティベートする際に10ズロチ必要みたいです。

ちなみにステーション以外の場所に返却すると追加で3ズロチ掛かってしまいます。

 

登録は簡単。名前、メールアドレス、電話番号、パスワードとPINの設定後、支払い方法を選択するだけ。アプリをインストールしておけば、いつでもどこでもステーションの場所と、各所にある自転車の数を検索できます。

 

ステーションは街中にこんなにたくさん。

 

f:id:ekakinoyometan:20190831214241j:plain

 

 

実際のステーションの様子はこんな感じ。

 

f:id:ekakinoyometan:20190831214730j:plain

 

アプリ上で自分の使用する自転車を確保して、事前に設定したPINを対象の自転車のキーパッドに入力すれば、黄色のU字バーが外れます。

U字バーを置いていってしまわないように注意して、使用後は再度バーを差し込みロック。キーパッドのDoneを選択すると終了でき、利用時間のカウントもストップされます。

 

 

中央駅の大きいショッピングモールまで自転車でぴゅーっと行けるようになったので、これからもかなり重宝しそうです!ただポーランドの道路は石畳でガタガタなところが多いのが難点。自転車専用道が増えていってくれたらなーと思っています。ヒールで歩くと不安定なので、スニーカーばかり履いているくらい道路状況はイマイチです。たしかに風情はかなりあるんですけど。

 

 

兎にも角にも、ポーランドの涼しい風を浴びての夏のサイクリングは最高ですので、是非試してみてください。あぁ、どうか冬にならないで・・・。

 

 

 

 

ちなみに初めに少し触れたレンタルの電動キックボードですが、これがかなり楽しくて、自転車と違ってどこでも乗り捨てできちゃうので便利です。

また次の機会に紹介できたらと思います。

 

 

正義のインスタント焼きそば

 

ご無沙汰してます。

義理の家族がポーランドに来てくれたり、新しい語学学校のサマーコースに通ったりと、ちょっとだけバタバタしていました。

 

暑い暑いと騒いでいた6月は異例の猛暑だったらしく、扇風機や冷房類が根こそぎ売り切れていたあの気候はどこへやら。8月になった今はたまに30度を超えるものの、カラッとした空気のお陰で、こんな夏ならずっと終わらないでほしいと願うばかりです。

ちなみに夜は春秋用のふとんを被って寝ているくらい涼しいです。

 

 

 

今日立ち寄ったスーパーで偶然見つけたインスタント焼きそば、やけに美味しいと思ったら天下の味の素でした。japońsk(ポーランド語で日本の、の意)という文字に惹かれて手に取った自分を褒めたい。

 

f:id:ekakinoyometan:20190827201141j:plain

 

作り方は日本のものと同様で、お湯を注いで3分待ったあと湯切りし、付属のソースをかけて混ぜるだけ。

 

ポーランドで暮らし始めてすぐに買ってみたインスタント麺がトラウマ級に不味かったので敬遠していたのですが、これは紛れもなくリピート決定です。お昼ご飯、正直これで十分やな・・・不健康・・・。

 

 

 

語学学校のサマーコースが3週間毎日続くので、暇を持て余す暮らしをしていた私は連日疲弊しています。仕事と両立して通学してる人もいるのに、なんという甘ったれぶりなのか。

明日でちょうど折り返し地点。がんばるぞー。

 

マクドナルドのハイテク化

 

テクノロジーの側面から見て、ポーランドが日本より進んでいるなぁと思うポイントは正直ほぼ皆無に等しいのですが、

 

ただ唯一、マクドナルドのオーダーシステム!

 

これだけは日本よりも発達していると私は断言します。

 

 

海外では主流となりつつあり、日本でも少しずつ取り入れられているようですが、初めてそれを見たときはその近未来感に少し感動したものです。

 

f:id:ekakinoyometan:20190809215126j:plain

f:id:ekakinoyometan:20190809215133j:plain

 

このような大型のタッチパネルが10台ほど、店内に入ってすぐの両脇に設置されています。

 

f:id:ekakinoyometan:20190809215410j:plain

 

なにより嬉しいのが複数言語に対応しているところ。最初の画面で言語と、持ち帰りか店内飲食かを選択します。

 

f:id:ekakinoyometan:20190809215556j:plain

 

あとは商品を選んでぽちっとするだけ。スマホ世代真っ只中の私たちには、操作も全く苦になりません。早く注文せねばと思わせるような、カウンター越しの店員さんから発せられる無言のプレッシャーも無いので、ゆっくりメニューを眺められて快適です。

そんなプレッシャー感じてたのは私だけですか?

 

 

あともうひとつ嬉しいポイントが、コーヒーのカスタマイズができること!

 

f:id:ekakinoyometan:20190809220354j:plain

 

ソイミルク大好き人間の私にとって願っても無いオプション。

デカフェやホイップクリーム・シロップの追加もあるんですね。料金が別途かかるのかどうかは確認し忘れました・・・。

 

支払いはカードならパネルに付属のカードリーダーで、現金なら専用カウンターで受け付けてもらえます。

 

これは圧倒的な人件費削減、そして行列の緩和。すばらしー。

 

 

 

ちなみにマクドナルドだけでなく、ケンタッキーの店舗でもタッチパネルでの注文ができちゃいます。目に見えて便利な世の中になってくなぁ。

こうして人間の手で担っていた仕事が少しずつ減って、マクドナルドのスマイル0円が日本から消滅する日も近いのかもしれません・・・。

 

 

ポーランド生活 夫婦の1ヶ月の生活費振り返り

 

このブログでも何度か取り上げていますが、ポーランドで暮らすメリットとしてよく挙げられるのは、物価が安いという点です。

 

私が特に気になっているのは、一般的にポーランドに住む方がどれくらいの食費でやりくりしているか、というところなのですが、具体的に参考になる情報があまり見つかりません。

というのも、ポーランド人の配偶者がいらっしゃってその実家から食料等の援助を受けられる方だったり、留学やワーホリで滞在している方の節約生活の情報だったりすることが多いからです。

 

ちがう!

私が知りたいのは、普通の日本人夫婦がポーランドで贅沢しすぎず切り詰めすぎず平凡に、かつ自立して暮らすと一体いくらかかるか、ということなんやー!!

 

 

相手のことを知りたければ、まずは自分をさらけ出せーーー。

 

 

人類のコミュニケーションの基本に則って、2019年7月の2人分の生活費を自ら公開してみることにしました。(1ズロチ=30円として換算しています。)

 

 

固定費

・家賃(1ベッドルーム) 60,000円

・共益費・水道・冬は暖房 12,800円

・携帯代(ネット15GB +電話・SMS込)1,500円

・ネット 1,830円

・電気代 2,610円

 

住まいはクラクフなのですが、少し郊外に行くと家賃はさらに抑えられるようです。共益費・水道・暖房代は家賃と一緒に支払っていて、その金額に達しなかった分の差額は数ヶ月に一度返金されるシステムです・・・が、今のところ一度もされていないような・・・??

驚くべきは通信費の安さですね。電波が弱いことはたまにありますが問題なく使用できますし、なによりこの安さなので目をつむれます。

 

 

食費

・自宅での食事 23,490円

・外食費 17,430円

・嗜好品(コーヒー豆・お酒)2,220円

 

外食費は、交際費としての食事代も込みです。加えて、毎週末に一度か二度、夫婦で外食しています。まだまだ旅行者気分が抜けないせいか、これをなかなか減らせない。でも今月はほぼ毎日夫に昼食を持たせていたので、いつもより外食費抑えられたなー。

調味料の一部は日本から持ってきたものを活用。お米は輸入食品店で日本米を買っているので、少し出費がかさみます。日本米と言いつつ、産地はイタリアなんですが。

 

 

その他

・日用品・生活雑貨等 14,370円

・交通費 1,290円

・語学学校授業料(45分×2コマを週2回)8,640円

 

 

他にも靴を買い替えたり電化製品を購入したり、大きめの支出はありましたが今回は割愛します。

というわけで、特別支出を除いた生活必需品のみの出費は、

 

合計:146,180円

 

となりました。

 

 

 

日本の物価感をすっかり忘れてしまったので、 最近は特段安いと感じられるのが通信費くらいになってきました。

 

参考になるんだか、ならないんだか・・・。

 

はじめてのピザ作り

 

これは完全にパッケージ買いなんですが

 

f:id:ekakinoyometan:20190725013823j:plain

 

可愛いデザインのピザ粉が売っていたので、思い立ったが吉日、作ってみることにしました。Primo Gustoはパスタやトマトソースやケチャップなどの製品を取り扱っているメーカーで、スーパーで時々見かけます。

 

 

生まれてこのかたパンやらピザ生地やらを作った経験がほぼ無いに等しいですが、果たして。

 

パッケージの裏面に作り方が載っていたのですが、毎度のことポーランド語なのでグーグル翻訳で解読しつつ、やっぱり心許ないのでネットで知識を補完しながら自分なりに作業工程を加えてみました。

 

 

 

次回のために簡単にレシピをメモ。

 

ピザ粉500gをすべてボウルに入れ、あらかじめぬるま湯300mlにドライイースト10gと砂糖5gを混ぜ合わせたものを加えて練る。

 

スーパーをぐるっと数周した挙句、店員さんに教えてもらってようやく入手したドライイーストはこれです。

f:id:ekakinoyometan:20190725015434j:plain

内容量は10gに満たないのですが、500gの粉に対して1袋でよいというような記載があったので、今回はそれを信じてみます。

定かではありませんが・・・。

 

50mlのぬるま湯に塩13gを混ぜたものと、オリーブオイル15mlを加えて滑らかになるまで手でこねる。ボウルのふちに付いた生地をくっつけつつ、こねこね。

まとまったら、ボウルに生地を打ち付けては包み込むように練る、を10回程度繰り返します。

どんどん粘りがでてきましたが、こういうものなんですかね。

 

生地を整えたら濡れふきんを被せて、ラップをして生地を発酵させます。気温にもよりますが、1〜2時間待てばいいみたいです。冷蔵庫の上とか、ほんのり暖かい場所に置くといいんだと、過去に料理好きの知人に教わったような気がするのでそうしてみました。

 

ここまでの、尋常じゃないほどの手探り感。

 

 

1時間ちょっと置くと生地がぱんぱんに膨らみました。加減が分からずボウルから溢れ出んばかりのピザ生地。次の工程へ。

 

f:id:ekakinoyometan:20190725022906j:plain

 

生地がべったべたに手にくっつくので、オリーブオイルを手に塗ってから作業します。170gくらいずつに生地を分けて台に乗せ、手のひらで押してガス抜きします。

そして丸く成形して再び濡れふきんを被せ、二次発酵のため今度は20分ほど放置。

 

もうすぐできるぞー。なにこの料理ブログ。

 

f:id:ekakinoyometan:20190725023107j:plain

 

ここまできたらあとは生地を伸ばして好きな具を乗せ、250℃に予熱したオーブンで10分前後焼くだけ。

 

バジルがカピカピになったマルゲリータ

f:id:ekakinoyometan:20190725042642j:plain

 

サラミとルッコラ

f:id:ekakinoyometan:20190725042629j:plain

 

ちょっと形はいびつですが、それすら愛おしい。

想像以上に美味しかった上に生地の作り置きもできたので、たまに作ろうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

あと、LINEスタンプ無事にリリースできました。わーい。

 

 

一度だけ権利関係で引っかかってリジェクトされたものの、審査申請から承認まで3日以内と販売までとってもスピーディーでした。今やクリエイターズスタンプの数は溢れかえっているので収益化は厳しいですが、友達や家族が早速買ってくれたので嬉しいばかりです。

 

次回作は・・・気が向いたらで・・・。