ポルスカぐらし

ポーランドを好きになるための記録

社会問題と向き合うこと

 

日本人である私が海外に住むことで、いつかきっと誰かに聞かれるだろうなぁと覚悟していたことがひとつ。

 

捕鯨について。

 

ちなみに捕鯨について特別な知識はありません。今後自分の意見をどう持っていたいか考えるために、今日の時点で感じたことを感じたままに書き出してみただけなのでご容赦ください。もしも気分を害された方がいたらごめんなさい。

 

 

今日クラスメイトに尋ねられました。日本はなぜ捕鯨をするのかと。

 

責めるような口調ではなく、単純な疑問のようでした。雑談のひとつとしてふと挙げられ、授業の合間の休憩時間で10分ほどしか時間がなかったので、深い議論はしていません。

個人的な見地として捕鯨には賛成でも反対でもなく、ニュートラルな立場でいるつもりの自分には、強い意見がありませんでした。というより、国際社会で問題視されているほど捕鯨について興味がないと言った方が正しいかもしれません。

 

研究目的の捕獲は別として、鯨なんて食べなくても生きていけるし、特段食べたいとも思わないし、国際的に批判されるくらいなら辞めたらいーんじゃない。くらいなものです。

 

ということを踏まえて、「多くの日本人は古くからそもそも捕鯨が悪いことであるという教育を受けていないので、この議論について明確な意見を持っている人は少ないと思う。もちろん、これが重大な問題であることは理解しているけれども。」というふうに答えました。自分の立場をうやむやにした答え方で、なんともずるいなぁなんて思いながら。

 

鯨はおいしいのか?あんなに美しい生き物なのに、捕獲するなんて酷いと思うんだけど。と言うクラスメイト。

捕鯨反対派に対して「おいしいですよ!」なんて無神経な答え方をするわけにもいかず、かといって嘘をつくわけにもいかず、「うーん、まぁ、おいしいかな・・・」と歯切れの悪い返事をする私。

 

この質問からひとつ不安に思ったのは、日本人は日常的に鯨を食べていると勘違いされているのではないかということです。引っかかりを覚えたのが帰ってからだったので、真偽のほどは分かりませんが。ほとんどの人にとって鯨って、給食で年に一回食べるか食べないかくらいの珍しいものですよね。地域によるかもしれませんが。ここにもしも誤解があるなら説明して分かってもらいたいなぁ。

 

 

それから、道すがら考えてもどうしても答えが出なかったのは、なぜ鯨の捕獲だけこれほど責められるのかということでした。

鯨は美しく賢い生き物だ、という情緒的な感覚はもちろん理解できます。

ただやはり捕鯨を悪とみなしていない人の立場からすれば、魚やその他の海の生き物は殺して食べるのに、なぜ鯨だけダメなんだ。牛や豚はもちろん、犬だって食べる国もあるのに、どうして鯨だけなんだ。菜食主義でもあるまいし。と思うわけです。

 

少なくとも私はその結論にたどり着いて完全に行き詰まりました。

 

さっきのクラスメイトに意見を求めたいのが本音ですが、話題がナイーブすぎてこんなこと聞けない・・・議論の先に見えるのは泥沼の未来、私には荷が重すぎる・・・。この人とは相容れないな、と軽蔑されるのも怖いです。

 

 

もっとしっかりしないとなー。

 

 

日本から離れると、自国のことをもっと学ばないとという気にさせられます。今まで考えてもみなかったことをさらっと聞かれたりするんですよね。

 

今日の授業で平成時代の天皇陛下の名前を聞かれて、そういえば名前知らんわと思った自分に呆れました。

あーあ。